ビーチボーイズ・サイパンロケ地探訪記 第1回
1999年3月3日〜3月5日

99年1月10日。
妻(BG)とサイパン旅行を終え、自宅に向かう車の中で旅の思い出を語り合っている時、
私(BB)がふと思い出した話しがこの探訪記の始まるきっかけとなった。

私が思い出した話とは、1998年正月に放送されたビーチボーイズのスペシャル版の事
である。正月ということもあり当時はお酒を飲みながら何げなく見ていたのだが、たしか
撮影がサイパンで行われていたという事だけは憶えていた。
簡単なストーリーを話したところ二人して盛り上がり、翌日に早速ビデオを借りることとなった。

TV画面に流れるサイパンの青い空と紺碧の海。昨日の今日ということもあり、食事の支度も
そっちのけで盛り上がる二人にあきれる子供達。
それからというもの毎日ビデオを見ては
「あの風景はどこなんだろう?」
「いまチラッと写ったのはあそこじゃない?」
とビデオチェックの日々が続く。
そしてこのドラマとロケ地探訪にハマるきっかけを決定づけたのは、ビーチボーイズ本編の
ビデオだった。

海以外なんにもないダイヤモンド・ヘッドという民宿に、メッセージ・ボトルとともに運命で
導かれたかのように流れ着く二人。
その二人を中心に織りなす人の優しさと生き方にはドラマと知りつつも感動しまくり、最終話
ではもう涙・涙・・・。
もうこれは行くしかない!あの空間を共有したい!
こうして二人の意見が一致しサイパンロケ地探索の旅が始まりました。
2ヶ月後の3月。
BB&BG二人とも会社員、そして期末は当然大忙しである。
しかしあきらめきれず、なんとか調整し休みを取れたのが3月3日〜5日の三日だけだった。
旅行パンフレットをみて、夜便を使えばなんとか行ける事が判明したため即決行となった。

探訪旅行初日(3月2日)

自宅から出たのでは遅くなるため、BGの会社へ車で迎えに行き成田空港へ直行する。
コンチネンタル航空20:55分発の964便で、まずはグアムへ到着。
約1時間グアム空港内で待たされた後、50人乗りくらいの小型ジェットに乗り換えサイパンへ。

探訪旅行2日目(3月3日)

3:00にサイパンに到着。
旅行会社のホテル送迎用バスに乗り込んだのは私たちを入れてたったの5組。
空港に近いホテルから一組また一組と降りていき、私たちのホテルが最後となりチェックイン
したのはたったの2組だけ。寂しいよ〜・・。
しかし旅行会社の手違いがあり、グレードの高い部屋に変更となる。これは超ラッキーだった。
ロケ地探索に明日は・・いやもう今日だ。とにかく目一杯走り廻る目標があるし、軽くシャワー
を浴び就寝したが時計はすでに4:00を回っていた。

8:00起床。
ハファダイホテルのすぐ脇にあるデリ・ベーカリーで朝食。
おかず2品と山盛りライスの$4.5朝食セットを食べながら、レンタカー・ショップが開く
9:00まで、おかわり自由のコーヒーを飲みながら待つことにした。
この店はローカルの人が結構利用しているが、なぜかテイク・アウトの人がほとんどのため
座席はいつも空いているので、時間つぶしには最適です。
ハファダイショッピングセンターの一画にある
デリ・ベーカリー
$4.5ドルセット+$1のコーヒー

9:00ハーツ・レンタカーでシビックを$85でレンタル。
いざ出発!とウインカーを出したところ・・うぉッ!いきなりワイパーがシャカシャカ!!
忘れてた。左ハンドル車はウインカーとワイパーの取付位置が反対なのを(笑)
気を取り直し、日本でわざわざカセットに録音してきたビーチボーイズサントラ盤のテープ
を聞きながら・・・って? あれ、この車カセット付いてない! ウソ!!
まぁ・・こんな事もあろうかと、しっかり小型カセットデッキを日本から持参してきたのだ(笑)
音質は落ちるがボリュームをガンガンに上げ、気分はすでに
we are the BeachBoy & BeachGirl・・ってか(笑)

10:00マッピロードを北上しサパネタ岬へ向かう。
5年前に来たときにはマッピロードはまだ未舗装で、雨が降るとドロドロになっていた道が
すっかり舗装され、ドライブには最高の道に変貌していた。
アクアリゾート・クラブ、日航ホテルを左手に見て通過、今回一番確認してみたかったのは
広海&海都がカーチェイスの末、逮捕されたと思われるサパネタ岬だ。
ビデオ・チェックで、おそらくこの岬だろうと判断した理由は、海と反対側にある小高い山が
マッピ山だろうと推測。結果はみごとにビンゴ!
岬の手前にある、注意しないと気づかない細い道を左折し、20cmはあろうゴツゴツした
石に注意しながら進んで行くと・・見えてきました!あの崖と紺碧の海。
そして後ろを振り向けば、山頂が真っ平らな小高い山。
「ここだー!」「やったー!」 うれしさのあまり絶叫してしまうふたり(笑)。
サイパン北端にあるサパネタ岬 スーサイド・クリフのあるマッピ山

私が写真を撮っているとなぜかBGが崖の方に向かって歩き出す・・??
「チョッ、チョット・・お〜い!・・待ちなって、危ないから」と制止するのも聞かず
崖の先端まで行き崖下を覗いている。
一瞬ここで太平洋戦争当時に身を投げた人達の亡霊にとりつかれてしまったのかと思い、
慌てて引き寄せ聞いてみれば
「崖の下がどうなってるのか見たかったの」だって。オイオイ・・。
この崖の下は大きくえぐれているのをビデオで見て知ってるだろと問いただすと
本人いわく「ウソ! ぜんぜん覚えてない!」
・・・・。
日本に帰り、再度ビデオを見て青くなってたBGでした。
大きくえぐれたサパネタ岬 えぐれた洞窟の上で記念写真

10:30マッピ山探索。
山頂へ向けてのんびり車を走らせ、中腹にさしかかったカーブの先に、マニャガハ島のある
タナパグ・ラグーンと、紅白に塗装された4本の電波塔が目に飛び込んできた。
BB「アレ?この風景確かビデオに写ってたような・・・。」
そう。ここはカーチェイスで一瞬写った場所だった。
それをBGに説明したが
BG「え〜覚えてな〜い。」・・って、あれだけビデオチェックしたのに、なんなんだよ〜!
いくら説明しても思い出してくれないので証拠写真を撮ることにした。
車を止めてカメラを構えて見たがどうもイメージが違う。
おそらくTV撮影の時はもっと高い位置から撮ってたのだろう。
BGが解らなかった訳に一人納得。でも証拠写真だから、なんとか高い位置から撮りたいと
無い知恵を絞って考えついたのが、車の屋根に三脚を置いて撮ること。
しかし悲惨な結果が待っていた。坂道のうえ安定の悪い車の屋根の上。
三脚ごとカメラが転げ落ちてしまう。あわててキャッチに行ったが間に合わなかった・・トホホ
一旦ボンネットに落ちたことで衝撃が和らぎ、レンズフードが閉まらない程度の軽傷で済んだ。
ここでカメラが壊れちまったら何のためにサイパンまで来たのか。
ちなみにサイパンでは使い捨てカメラなんてほとんど売ってないし・・。

※99年当時はサイパンで使い捨てカメラを見たことがありませんでした。

マッピ山中腹からタナパグ・ラグーンを望む。
この後カメラが落ちた。

11:30日航が経営するラ・フェスタ・サン・ロケへ。
ラ・フェスタでは春子さん達が買い物をしていたコーラル・ブルー宝石店に入る。
あった、ありました! ターコイズ抱いたイルカのネックレス。
しかし値段がなんと$280。
横で指をくわえて見ているBGの背中を引っ張り店を出るのに必死!
今回の旅行は丸ビ旅行だっちゅーに、やめてくれ〜。

ここには真琴が「ハンバーグ食べよ」と言ってた階段があるはずだからと、話をそらし
なんとかお店の脱出に成功。
しっかし・・ここは階段の多いとこだね〜。あっちこっち探しまくるが、ビデオの記憶だけでは
ここ!と断定する場所がみつからない。
結局1時間程かけてモール内を1周したが、断定することができなかった。
仕方なくカクテル堂のケーキセットで一休みした後、アクア・リゾートクラブへ向かうことにした。

12:30憧れのアクア・リゾート・クラブ
ラ・フェスタから車で2〜3分ほどガラパン方面へ戻る途中の右側にある、アクア・リゾート・
クラブ・サイパンに到着。ここは広海くんが経営していたダイヤモンド・カフェとなったプール
サイド・バーがあるところだ。
車をホテルの駐車場に置いて中に入ると、まさに「このホテルだー!」という実感が沸く。
ちょっと薄暗いけど風通しの良い、いかにも南国のリゾートホテルといった雰囲気のロビー
を抜けると、明るい南の島の太陽に照らされた椰子の木と、ブーゲンビリヤに囲まれた
あのプールが目に飛び込んでくる。
プールに入ったままカクテルが飲めるプールサイド・バーの正面に向かい、広海君達が
座っていた場所に腰を下ろし、早速カクテルのメニューを見る。
「広海スペシャル」を期待したが、残念ながらメニューには載っていなかった。

昼間の時間帯は宿泊している人のほとんどが出かけてるみたいで、プールサイドは開店
休業状態。サイパンでのんびりするには結構穴場かも?

南国ムード満点のアクアのロビー ロビーを抜けると南の太陽に照らされたプールに出る
プールサイドバー プールの中にイスがあり水着のままでカクテルタイム

13:30昼食タ〜イム!
アクアでの写真を撮り終え、お腹もすいたし昼食は宿泊している、ハファダイ・ホテルの隣に
ある韓国料理店「楽園」に入る。
ここのランチは$12で美味しいカルビがお腹一杯食べられるうえ、サンチュとゴマの葉を
はじめ付け合わせものがおかわりできる。またサイパンで食べるお米はここが一番おいしいと言う
BGのお気に入りの店である。
楽園の焼き肉ランチセット。

14:30プライス・コスコへ
広海と海都が2回目の接近遭遇をした、会員制のディスカウント・ショップ「プライス・コスコ」
に到着。
それにしても食料品の大きさは強烈。アイスクリームはプラスチック製のバケツ?に入ってるし、
ソーセージや食肉類などは、ペット用?と思えるほど大きな包装。
ただしここには生鮮食品は一つも置いていない。ドラマでは海都がリンゴを床にこぼしてたが、
おそらく撮影用に揃えたのだろう。
なにも買わずに出るのも気が引けたので、お土産用のチョコとスポーツソックスを買物篭に入れ
レジへ。
プライス・コスコでは買い物袋はもらえないうえ、レジ終了後に出口で、品物とレシートをチェック
される。買い物袋は持参するって考えは環境保全にはいいことだと思う。
特にサイパンはゴミの分別はせずタナパグ地区の一画に全て集積し、ゴミが山のようになって
いるのをみると、観光客としても少しは考る必要があるだろう。

2001年幕張にも出店したプライス・コスコ

15:30ガラパン街を探索
そろそろ旨いビールが飲みたくなってきたので、一旦ホテルに戻り車を置き、徒歩でガラパン
市街を探索する事にした。
ガラパンはサイパンでは最もにぎやかな通りであり、ビーチボーイズのロケではカーチェイスの
一場面として使われている。
第一ホテルの白壁や、ステーキで有名なカントリーハウスはすぐに判明。

カントリー・ハウス 後ろ正面が第一ホテル
BB&BGお気に入りの店イージー・キッチン

探訪旅行最終日(3月4日)

サイパンに来て2日目。
ビデオチェックで分かったロケ地についてはほぼ廻れたので、今日はホテルのプールサイド
にカセットを持ち込み1日のんびり過ごすことにした。
南の島の潮風の中で聞くビーチボーイズの曲はホントにはまります。
2泊3日の強行軍で覚悟はしていたが、今日帰るのかと思うとやはり寂しい・・。
このまま時間が止まってほしいつつ、ついに帰る時間が近づいてきてしまいました。
夜中の3:00起床。4:00にホテルのロビーに集合。
自分たちの他には2組のカップル。なんか夜逃げみたいです(笑)
でも考えようによっては大勢の観光客がいる中で、帰りのバスを待つのは他人がうらやましく
寂しさが募るので、むしろ人がいないほうが未練が残らずいいのかもね・・・。
またすぐに来るぞ!誓いつつ帰国の途につきました。
ハファダイ・ビーチ・ホテルのプールサイド